20歳の転機─祖父への思いから始まった挑戦
金子英司がクレー射撃と出会ったのは、20歳のとき。
「祖父孝行として一緒にやってみないか」—父の何気ない一言が、人生を変える扉となりました。
当初は父と祖父と共に楽しむ“趣味”としてのスタート。しかし、銃を構えたときの集中力や、撃ち抜いた瞬間の静かな高揚感に、いつしか心が惹きつけられていきます。
学生連盟への参加で芽生えた本気モード
大きなターニングポイントは2020年。学生クレー射撃連盟に参加したことで、同世代の仲間に刺激を受け、練習環境も一気に本格化しました。
技術が伸びる手ごたえを感じ始めると、“趣味”はいつしか“競技”に変わり、真剣に全国の舞台を目指す決意へと変わっていきます。
わずか数年で全国へ─急成長の軌跡
競技開始から2年後の2022年、「JOCジュニアオリンピックカップ」で3位入賞。
翌年には関東大会で個人・団体ともに優勝し、県の代表選手として着実に力を示しました。
2024年の「SAGA2024 国スポ」では個人7位・団体5位と、全国でも通用する確かな実力を証明。
そして2025年、強化選手選考会で基準点を突破し、オリンピックネクスト強化指定選手に内定。世界への扉が、静かに開きました。
社会人アスリートとしての葛藤と覚悟
現在は一般企業で働きながら、限られた時間を最大限に活かし、練習・遠征・試合に全力で挑んでいます。
費用面の負担や環境づくりの難しさは常に付きまとうものの、それでも挑戦を続けたい。
「社会人でも世界を目指せる」—その姿を、自分自身が証明したいという強い想いが、毎日の努力を支えています。
誰かの挑戦の“きっかけ”になれる存在へ
クレー射撃は「お金持ちのスポーツ」というイメージがつきまとい、興味があっても踏み出せない人は少なくありません。
一般的な社会人であるだからこそ、自分の歩みを通して可能性を示したい。
「この人のようになりたい」と思ってもらえる、誠実で強いアスリートでありたい。
競技者として、社会人として、人として尊敬される存在を目指しながら、世界の舞台へ向けて歩みを進めています。